「倉敷9条の会」アピール

 

 今、9条を軸に、「憲法」を改定しようという動きが、かってない規模と早さで進行しようとしています。そして、世界の松明とも言われ、平和を祈念する人々の大きな支えである「憲法」が、危機にさらされています。

 政府は「改憲」は時流だと言っています。しかし、それは国民の側から出ているものではありません。政府のもくろみから出ていることです。もくろみとは何か。アメリカの戦争に協力するために「日本も戦争のできる普通の国にしよう」ということです。

 「憲法」を変えるということは、日本人が直接武器を持つというだけではありません。先般成立した有事関連法が力を持ち、言論や信条の弾圧を始め、国民の生活全般に多大な犠牲を要求することになります。

 歴史に学ぶことにやぶさかであってはなりません。「改憲」の流れは、ファッシズムに呑み込まれていった戦前の時代を再びなぞろうとしています。「自衛隊が行くところが非戦闘地域」という小泉首相のなりふり構わぬ答弁に象徴されるように。目指すところは、戦前への回帰以外の何物でもありません。

 こうした中、昨年の6月、井上ひさし、梅原猛、大江健三郎、奥平康弘、小田実、加藤周一、澤地久枝、鶴見俊輔、三木睦子、以上9氏が「九条の会」を発足させました。言うまでもなく、「改憲の企てを阻もう」という熱い思いの結集ですが、逆に言えば、それだけ「憲法」をめぐる情勢が緊迫しているということです。

 幸い、岡山県内でも、党派を超えた人々の間で「9条の会」に賛同しようという輪が広がりつつあります。そして全国津々浦々では3千を越える「会」が結成されています。

 今なら間に合います。「憲法」の改定には、国民投票の過半数が必要です。今こそ「改憲反対」の声を、地域に、職場に、学校に、家庭に、根付かせ、花開かせようではありませんか。

2005年10月2日      

「倉敷9条の会」呼びかけ人および結成の集い参加者一同

 

 

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